halphoto☆diary

こうばしいあたたかさ

そのときわたしは本を読んでいた。

片付かない仕事を終えるため、いつもより1時間早い電車にのった。
せっかくできた、朝のこのひとときを今日は眠りに
費やさないことにしたのだ。

朝日が窓ガラスからたくさん差し込んで、ガタゴトきもちのいい振動が体に伝わり、
すっかり本の世界にのめりこんでいた。


すると、とつぜん、左のふとももに温かみをかんじた。
それと同時に香ばしいにおいがした。


私はその匂いですべてを悟った。


・・・麦茶が漏れているのだと。


まったりムードは消失し、バック、お弁当袋の入った手提げをすべてをチェックし、状況把握に徹した。
手提げに入っていたタンブラーから麦茶がもれていた。
中に入っていたタオルが麦茶で飽和状態だった。飽和状態のタオルがたえられず、
麦茶がもれてしまったのだ。

バックを見てみると、水滴が横に流れていた。

嫌な予感がよぎった。

右となりに座っていた人が体をびくつかせた。彼のベージュのパンツに5cmのシミができていた。
謝るしかなかった。

次に左となりに座っていた人を見てみた。眠っていた。
彼は黒いコートを着ていたので、濡れているかどうか判別できなかった。
私の足に接しているコートに触れてみた。

濡れていた・・・ような気がした。

もう一度触れてみた。

やっぱり濡れていた。

彼の肩をたたいて起こして謝罪し、状況を説明した。彼も許してくれた。

こんなことをしてしまったのに

平日の朝なのに

2人とも許してくれた。

すみません。ありがとう。


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by harunam28 | 2011-03-31 00:08 | ぼやき